ワインを飲む人のいる室内

  • 制作1938年
  • サイズ80×66・8cm
  • 所蔵ボイマンス美術館

メーヘレンは、フェルメールと同時期にオランダ、デルフトで活動していたピーテル・デ・ホーホの贋作を判明している限りに於いては2枚描いています。
ピーテル・デ・ホーホは初期のアドリアン・ブラウル風の画風を過ぎたデルフト時代の作品は、人物の表情等に趣きを置かず。風景のバランスの妙を重要視したようです。
それゆえ作品は、記号ぽく、そうしたこともあり。現代では示唆を深読みすることの出来るフェルメールの方が人気があります。
しかし、過去にフェルメールに人気が無かった頃は、フェルメール作品もピーテル・デ・ホーホ作品として売買されていたそうです。
また以前は、フェルメールに影響を与えた画家と紹介されることの多かったピエール・デ・ホーホですが、近年の研究では、その逆もあったとされています。
ただ2人に共通する遠近法の描写については、ピーテル・デ・ホーホは父親がレンガ職人の親方だったことからか、フェルメールより10年も早く習得していたとされています。
それらは、2人の作品に描かれた床タイルの形を見比べると判るそうです。
それならば、デルフト工科大学で建築について学んでいたメーヘレンがピーテル・デ・ホーホ作品に挑戦してみたくなったのも頷けます。