キリストの足を洗う

  • 制作1943年
  • サイズ122cm×102cm
  • 所蔵アムステルダム国立美術館

これも作者本人による「エマオの食事」の劣化版。
「エマオの食事」「最期の晩餐」に見られる静謐さは消え失せ構図は整理されていない。
公式には、裁判のために執筆した「寺院で教えを授ける若きキリスト」を省けば、本作はメーヘレンにとって最後の贋作となっている。
おそらくフェルメールの贋作を描くたびに現代の貨幣価値で5億円から10億円を入手出来ていたメーヘレンにとって、真摯な作品制作の気力は萎えていたのかも知れない。
ここから逮捕される1945年までの間は自分のサインの入ったオリジナル作品が多く残されている時期です。