パイプを持つ若い男「幸せな喫煙者」

  • 制作1923年
  • サイズパネルに油彩 57×49cm
  • 所蔵フローニゲン美術館

こちらも同時に上塗りされたフランス・ハルス作品。
肖像画家として成功を収めたフランス・ハルスは貴族や軍人の肖像画を多く残していますが、この「パイプを持つ若い男」のような一般庶民やジプシーの娘を描いた作品も残しています。
フランス・ハルスは肖像画の職人的な画家ゆえ、レンブラントやフェルメールに見られるような心理的な洞察を必要とする作品は残していません。
それゆえ、この青年の生命力あふれる作品はメーヘレンのデッサン力が伝わる名作だと言えます。
余談ですが、一時期、忘れられたオールドマスターであったフランス・ハルスの再評価が始まったのは、フェルメールの再発見をした美術評論家、画商のトレ・ピュルガーによるものです。