青い帽子の女

  • 制作不明
  • サイズ23.5×21.3cm
  • 所蔵スイス、マルグリット・バルタニー・カタニョーラ伯爵夫人

この「青い帽子の女」は、明らかに長年、真贋を問われている「赤い帽子の女」と対を成すように描かれた作品です。
それは「赤い帽子の女」のサイズも、この作品と非常に似通ったサイズ(22・2cm×18・1cm)であることからも明白です。
「青い帽子の女」は、1930年にベルリンの画商ポール・カッシラーによって市場に登場しました。
ハインリッヒ・ティッセンボルミッサ男爵はそれをフェルメールの真作と考えて購入しましたが、その後は美術評論家の間では贋作との意見が多くなりました。
メーヘレンの研究本を出しているジョナサン・ロペスは「20世紀の様式の帽子、まるでグレタ・ガルボのような表情を含めて後世の贋作である」と書いています。
ここに掲載している画像は、2013年頃から香港の模写サイトが販売しているHP等に掲載されている「フェルメール作品」としての白黒写真をもとに彩色された「青い帽子の女」です。
オリジナルのカラー画像は公開されていないため、このような処理をされて販売されていると思われます。